対話で創るこれからの「大学」 2019年度シリーズ第1回 「『わからないこと』を楽しむ」を開催しました

ナレッジキャピタル超学校 大阪大学COデザインセンター×ナレッジキャピタル:対話で創るこれからの「大学」、2019年度は“向き合い続ける”をテーマにしています。

社会の中に新しい価値をつくり出している実践者と大阪大学の教員の対談を3回開催します。その第1回目を、2019年6月18日(火)に開催しました。

この日のテーマは「『わからないこと』を楽しむ」。竹内慎一さん(NHKエデュケーショナル教育部プロデューサー)と、橋本幸士さん(大阪大学大学院理学研究科 教授)をお招きしました。今回も申し込み受付が始まったその日のうちに満席になってしまいました。当日は55人のみなさまにご参加いただきました。

まずはお二人それぞれに自己紹介をお願いしました。

橋本さんは、理論物理学者が「わからないこと」に日々どのように向き合い、取り組み、そして楽しんでいるのか、ということを、書籍やパフォーマンスなどを通して社会に発信することにも取り組んでおられます。理論物理学者が「わからない(知りたい)こと」は、世の中の事象を数式であらわすことだそうで、ふだんは研究室にある大きな黒板を使ってひたすら(1日18時間も!)計算している(してしまう)のだそうです。

竹内さんは、「大科学実験」「カガクノミカタ」「考えるカラス〜科学の考え方〜」など、科学の営みや考え方をかっこよく、そして楽しく伝える番組を制作されてきました。「知識を伝えるだけで良いのだろうか?」と悩み続けるなかで、番組の中で答えを明かさない「不親切な」番組を作ろうと思い至ったのだそうです。

自己紹介に続く対談は、竹内さんから橋本さんに「1日18時間も、研究(計算)して本当に楽しいんですか?」と質問を投げかけるところからスタートしました。

答えの与えられていない問いを考えるワクワク感、それを仲間とシェアしたりしながら「あーでもない、こーでもない」と一緒に考える面白さなど、普段からお二人が考えたり、体験している「分からないこと」に向き合うことにまつわるエピソードなどが、さまざまな角度から紹介されました。

参加者のみなさんが記入してくださったアンケートには、「モヤモヤ」というキーワードがたくさん登場していました。モヤモヤ考えることを楽しんでもよいんだ、ということがみなさんの印象にも残ったようでした。

https://www.cscd.osaka-u.ac.jp/co/2019/000721.phpより転載)

一覧にもどる